製造コスト計算ツール

見積もりに使う社内の原価を、工程ごとに出します。

いまはサンプルの数字です。触りながら自社の数字に置き換えられます。

① この仕事の条件 → ② 社内の工程(旋盤・検査・外注)を並べる → ③ 原価が出る

この仕事の条件

投入数 100 個(納品数 + 不良の見込み)

工程
工具費・変動費・準備時間・雑費

プログラム・準備時間は CAD/CAM を触る時間など、 機械が動いていない作業です。人件費だけが乗ります。
雑費は治具や専用工具など。 その仕事のためだけに作ったものは「ロットに1回」、 消耗するものは「1個ごと」を選んでください。

旋盤 → 検査 → 熱処理 → 検査 のように、社内の流れどおりに並べられます。 空欄は0として計算します。 販管費・利益・運賃は含みません(下の解説)。

機械チャージを出す

家賃・保険料・固定資産税・金利をまとめて入れてください。

稼働率は「機械が実際に削っている割合」です。 段取り・メンテナンス・材料待ちは外します。ここで答えが大きく変わります。

全項目と解説を見る →

人件費を出す

法定福利費は会社が負担する社会保険料です。 給与のおよそ15〜16%。ここを忘れると15%以上安く出ます。

稼働率のような割引はしません。実際にかかる時間は工程側で入れるので、 ここで割り引くと二重に見込むことになります。

全項目と解説を見る →

検査チャージを出す

検査チャージは「測定器」と「検査する人」を合わせた1本の単価です。 測定器の時間単価と、検査員の人件費を足します。

三次元測定機の年次校正など。ノギスだけなら0で構いません。

その測定器が実際に使われる時間です。 機械チャージの実稼働時間と同じ考え方で、ここで答えが大きく変わります。

人件費計算で出した時間単価を入れてください。

材料費を出す

材料として買う寸法を入れてください。切代とつかみ代を含めます。

比重表と全項目を見る →

マスタ

読み込んでいます…

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納品1個あたり
1,203

ロット 100 個の合計 120,332 円
ロットに1回かかる費用 2,049 円(段取り・準備・雑費)

  • 材料費 500 円 42%
  • 加工費 703 円 58%
  • 検査費 0 円 0%
  • 外注費 0 円 0%
  • その他費用 0 円 0%

工程一覧

  • 1 材料 50,000 円 材料費 500 円/個 × 投入 100 個 1個あたり 500 円
  • 2 旋盤 70,332 円 加工 683 円/個 / ロットに1回 2,049 円 1個あたり 703 円

ロット数を変えると

ロットに1回かかる費用の按分 個数に比例する費用

ロット納品1個あたり
10 個 1,388 円 うち段取りなど 205 円
100 個 1,203 円 うち段取りなど 20 円 ← 今ここ
1,000 個 1,185 円 うち段取りなど 2 円

10個と1,000個で1.2倍です。ロットに1回かかる費用 2,049円 が、少ない数量ほど重くのしかかります。

この原価で見積もりを出す →

比べるロット数

計算式と根拠を見る
投入数 = 必要数(納品数) + 不良の見込み

納品1個あたり原価
  = 材料費 × 投入数 ÷ 納品数
  + Σ工程(個数で掛かるぶん) × 投入数 ÷ 納品数
  + Σ工程(ロットに1回のぶん) ÷ 納品数
  + Σ検査費 ÷ 納品数
  + Σ外注費 ÷ 納品数

工程:個数で掛かるぶん(投入1個あたり)
  = 工具価格 ÷ 工具寿命
  + (機械チャージ + 変動費) × 加工時間
  + 人件費 × 加工時間
  + 雑費(1個ごとを選んだ場合)

工程:ロットに1回のぶん
  = 段取り時間 × (機械チャージ + 人件費)
  + プログラム・準備時間 × 人件費        ← 機械は動いていないので機械チャージなし
  + 雑費(ロットに1回を選んだ場合)

検査費(ロットに1回)
  = 検査個数 × 検査時間 × 検査チャージ

  検査個数   全数 = 投入数
             抜取 = 投入数 × 抜取率(切り上げ)
             指定 = 入力した個数

外注費
  1個ごと      = 単価 × 投入数
  ロットに1回  = 単価

出るのは社内のコストです。販管費・利益・運賃は含みません。 見積もりに使うときは、ご自身で上乗せしてください。

入力項目の説明

入力欄の横の 📂 呼び出す+ 保存 は、 よく使う数字(機械チャージ・人件費・材料など)を登録しておく場所です。 一度登録すれば、次からは選ぶだけで入ります。 登録しなくても、計算はすべて使えます。

この仕事の条件

項目何を入れるか
必要数(納品数)客に納める数
不良の見込み余分に流す数。納品する数とは別に、何個多く投入するかを入れます。
材料費1個あたりの材料代
比べるロット数単価がどう動くか見たい数量。1つあたり 100万個まで(必要数と同じ上限)。

工程(旋盤・マシニングなど)

項目何を入れるか
加工時間1個を削るのにかかる時間
段取り時間ロットに1回ぶん。段取りは数量が増えても増えないので、個数で割って1個あたりに配ります。
機械チャージその機械を1時間動かすのにかかる額。減価償却・家賃・保険料などを実稼働時間で割って出します。機械チャージ計算ツールで出せます。
人件費作業者1人の時間単価。法定福利費(会社が負担する社会保険料)を含めた額です。人件費計算ツールで出せます。
工具価格 / 工具寿命工具1本の値段と、その工具で何個削れるか
変動費電力・切削油・消耗品など、機械が動いている時間に応じてかかる額(1時間あたり)。
プログラム・準備時間CAD/CAM を触る時間など、機械を止めてする作業。機械が動いていないので人件費だけが乗ります。ロットに1回ぶん。
雑費治具・専用工具など。その仕事のために作ったものは「ロットに1回」、消耗するものは「1個ごと」を選びます。

外注(熱処理・表面処理など)

項目何を入れるか
外注費外注先の見積もり額。下の「かかり方」で選んだ単位で入れます
かかり方1個ごと=1個あたりの単価。送った数だけ掛かります(105個送れば105個ぶん)。ロットに1回=数量に関係なくかかる固定額。熱処理や表面処理の多くは「1個ごと」です。

工程の間に置けます。旋盤 → 熱処理 → 研磨のような並びをそのまま作れます。

検査工程

項目何を入れるか
検査方式全数=投入した数すべて(納品数+不良の見込み)。抜取=割合で指定。指定=個数で直接指定。
検査時間1個を検査するのにかかる時間
検査チャージ測定機の時間単価と、検査する人の人件費を合わせた1本の単価。三次元測定機とノギスでは大きく変わります。

検査工程は何個でも置けます。旋盤 → 検査 → 熱処理 → 検査のような並びに対応します。 材料費・納品数・不良の見込みは工程の外にあるので、行を増やしても二重に計上されません。

関連するツール

ツールここで使う数字
機械チャージ計算 機械チャージ(円/時)
材料重量計算 材料費。単価まで入れれば、そのままここへ渡せます
切削条件計算 回転数と送り速度。加工時間を出す前段
テーパー計算 テーパー部の寸法。加工時間の見積もりに使う
切削時間計算(準備中)加工時間(分/個)
人件費(マンチャージ)計算 人件費(円/時)
各項目の数字をどう出すか

このツールは数字を集めれば答えが出る形になっています。 逆に言えば、集めるところが一番手間です。 それぞれの数字がどこから来るのかをまとめました。

材料費(円/個)

材料費 = 重量 × 材料単価

重量 = 体積 × 比重
  丸棒   π × (D÷2)² × L × 比重
  角材   W × H × L × 比重

仕上がり寸法ではなく、材料として買う寸法で計算します。 切代・つかみ代・端材の分が要るので、図面寸法だけで出すと足りません。

材料重量計算ツール(金属18種の比重表つき)

加工時間(分/個)

1回の切削にかかる時間
  回転数 N = 1000 × Vc ÷ (π × D)
  時間     = 削る長さ ÷ (N × 送り f)

ただし、これは1回の切削の時間です。 1個の部品には端面・荒・仕上げ・溝入れ・ねじ切り・突っ切りが入り、条件はそれぞれ違います。 工具交換も早送りも測定もあります。

1つの条件から出した時間をそのまま入れると、原価を安く見積もることになります。 実績があるなら、その方が確かです。

工具を変えて能率が上がると、ここが短くなります。 工具費は上がっても加工時間が減るので、合計では安くなることがあります。 その比較はこのツールで2回計算すれば確かめられます。

切削条件計算ツール(回転数と送り速度) / 切削時間計算ツール(準備中)

機械チャージ(円/時)

年間固定費を年間実稼働時間で割って出します。 減価償却・設置スペースの家賃・保険料・金利が対象で、 工具費や電力は含めません(このツール側で別に扱うため)。

機械チャージ計算ツールで出せます。 工程の「機械チャージを計算 →」から行くと、戻ったときにその工程にだけ入ります。

人件費(円/時)

人件費 = 年間の総支給額(社会保険料込み) ÷ 年間の労働時間

賞与と社会保険料の会社負担分を入れ忘れると、実態より安く出ます。 月給だけで割ると2〜3割ずれることがあります。

1人で複数台を見ている場合は、時間単価そのものを下げて入れてください。 3台持ちなら1/3、という具合です。 以前は「担当台数」の欄で割っていましたが、 見積もりの時点では同時に何台動かすか分からないことが多いため、 欄をなくしました。そのままだと人件費は高めに出ます(見積もりとしては安全側)。

人件費(マンチャージ)計算ツール (法定福利費を含めた時間単価を出せます)

工具価格・工具寿命

工具費は工具価格 ÷ 寿命個数で1個あたりに直します。 刃先交換式ならチップ1枚の価格とコーナー数で考えます。

寿命はカタログの推奨条件が目安になりますが、実際の材質・条件で変わります。 社内に実績があるなら、そちらを優先してください。

変動費(円/時)

電力・切削油・消耗品です。個別に出すのが難しければ、 工場全体の年間額を実稼働時間で割って按分する方法があります。

金額としては大きくないことが多いので、分からなければ0のままでも 全体の傾向は見えます。

段取り時間(分/ロット)

実測が一番確かです。段取りはロットに1回なので、 個数が増えても増えません。ここが小ロットで単価が跳ね上がる理由です。

段取り中も機械は占有されているので、機械チャージを乗せています。 一方、CAD/CAM を触っている時間は機械が動いていないので、 「プログラム・準備時間」に入れてください。人件費だけが乗ります。

検査チャージ(円/時)

測定機の時間単価と、検査員の人件費を合わせた1本の単価で入れます。 三次元測定機を使うなら、その機械チャージも含めた額になります。

抜き取り検査なら、検査方式で「抜取」を選んで割合を入れてください。 全数のつもりで計算すると、検査費が実態より大きく出ます。

不良の見込み(個)

率ではなく個数で入れます。100個納めるのに5個落ちるなら「5」です。

「1個あたり原価 ÷(1−不良率)」で計算すると段取り費まで割ってしまい、 原価が過大に出ます。段取りは不良が出ても増えないためです。 個数で入れれば、この間違いが起きません。

※ 出るのは社内のコストであり、客への提示価格ではありません。 販管費・利益・運賃は含まれていないため、見積もりに使う際は別途上乗せしてください。 材料費・人件費・工具価格の初期値は単なる入力例で、相場ではありません。